弊社ホームページがリニューアルしてから早くも半年!
コラムも本格始動とのことで、私個人として反省点が多くあったWebサイトをリニューアルを備忘録として振り返っていこうと思います。

今回のリニューアルは、スローガン等のコーポレートアイデンティティの策定も併せて行い、会社にとってこれから軸になる考え方も「かたち」になったホームページですが、ホームページがリニューアルするまで約1年、「ホームページを新しくしたい」と話が出てから制作会社の選定等の準備期間を含めると1年半ほどかかったプロジェクトとなりました。

当時、ひよっこながら旗振り役を担わせていただきましたが、反省点は年数で変わるものではない誰もが抱え得る問題点だと感じています。Webサイトのリニューアルを検討する皆様の一助になれば幸いです。

反省点①設定した目的が「本当の目的」ではなかった

リニューアルする目的を明確にすることが大切であるのは、Webサイトのリニューアルについて詳しく説明してくれる他のサイトどの記事でも取り上げられることです。しかしその目的が本当にWebサイトリニューアルの核たり得るかも目的の設定と同じくらい飛ばしてはいけない工程だと私は感じました。

 

リニューアルするにあたって、役員にその目的を聞き出し、それが叶えられそうな制作会社仲介業者に依頼して探す流れを取りました。役員からは「Webサイトのデザインが古くてダサいため、新しく最近流行りの格好良いデザインにしたい」が一番強い要望として伝えられ、それを重要事項として仲介業者に制作会社の選出をお願いしました。しかし、後々役員からリニューアルしようと思った理由を掘り下げて聞くと「会社の今後の軸となるような方針(ミッションビジョンバリュー)を定めたい」というのが事の発端であることが分かりました。

 

仲介業者が選出してくれた制作会社の中に企業のブランディングも行っている制作会社がありましたので、結果的にはその会社にお願いしました。しかし、選出基準がそもそもデザインに優れている会社で依頼をしたので、今でもブランディングに強みを持ち、次点でデザインと仲介業者に伝えられていたらまた違った結果になったのではないかと思っています。

 

反省点②モデルとなるWebサイトを選出しなかった

「こういうWebサイトにしたい」と思うモデルのWebサイトを意見として出させておくというのも目的を定める上でとても有効だと思います。というのも、役員の考える「新しく最近流行りの格好良いデザイン」と私の考えるそれが大きく異なっており、それをすり合わせるのにかなりの労力がかかったためです。

 

Webサイトのモデル提示はデザインの好みをはかるためのものなのでは?と思う方もいるかもしれません。しかし、それ以外の情報も多く得ることができます。Webサイトと一口に言っても、動的なコンテンツを配置したサイト、キャッチコピー面白いサイト、配色に特徴のあるサイトetc、それぞれ強みがあるものです。選んだサイトから何に目を引かれたのかは推し量ることができます。

実際、仲介業者にも制作会社にもモデルとなるようなWebサイトがあったら共有してほしいと要望がありましたが、役員から上手く聞き出すことができず、具体的なWebサイトのイメージを共有することなくプロジェクトが進行していました。

 

好みのWebサイトデザインを探すのは手間と時間がかかりますし、忙しく時間が取れないことも理解しますが、無理矢理にでも役員に自分の理想とするWebサイトを出させておけば、認識をすり合わせる時間や役員の趣味を把握するのに時間はかからなかったと思っています。ひいては、仲介業者や制作会社との打ち合わせももっと有意義なものになれたかもしれません。

 

反省点③譲れない「軸」が定まっていなかった

Webサイトのリニューアルの工程が進めば進むほど、「あれができたらいい、これができたらいい」というのはどうしても増えてしまうものです。

新たな要望でWebサイトはより良くなるため、私は悪いものだとは思っていませんが、全ての要望、言い換えると実装したい機能に優先順位、もしくは妥協点を作成し、それを社内のみでよいので共有しておくことを強くお勧めします。

 

こちらが依頼をしているため、100点に近いものを手に入れたいという気持ちは強くあります。しかし新しく生まれていく要望を叶えるためには、費用、制作期間、スキルが必要です。スキルに関しては制作会社にお願いするしかありませんが、費用に関してはこちら側、制作期間については双方の問題です。

今回のリニューアルでは費用と制作期間の2つの問題が生じました。社内で妥協点が共有されていなかったので、当初想定していた費用より嵩んでしまったり、制作期間に関しても当初の公開予定日より、4か月遅れる結果となってしまいました。また、制作期間の問題を解決するために費用がかかってしまいかけたので、譲れない軸を定めておく、新しい要望が生じるたびに軸を振り返えることは本当に重要なことです。

 

最後に

振り返ってみると、Webサイトリニューアルの依頼や、実際の進行の際に学んだ反省点を書き連ねたつもりでしたが、普段の仕事をこなすうえでも大切なことのように感じました。客という立場でプロジェクトを進行するというのも初めてでしたので、客としてどういった情報を業者から共有してほしいのか、何が情報として重要度が高いのかを学べる良い機会ともなりました。

 

今回初めてコラムを書きましたが、これも良い経験となりました。少しでもお役に立てれば幸いです。読んでいただきありがとうございました。